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使命感的な何かが湧き上がってきたら更新するブログ

「私はローズクォーツ」と第13回ハロプロ楽曲大賞'14

http://www.esrp2.jp/hpma/2014/img/banner.png  こちらの件です。

わりとギリギリに投票。音楽的にどうのこうの、歌詞が、背景がああだこうだ考え出したらキリがないので、単純にiTunesの再生回数が多かった順に選びました。
もはや、手垢にまみれ過ぎて手垢の固まりみたいになった言葉に「考えるな、感じろ」という「燃えよドラゴン」でのブルース・リーの名ゼリフがありますが、結局のところ頭で考えてひねり出したような順位ではなく、心の赴くまま、体が欲するまま、リピートを繰り返し、寄せては返す波のようにまた、リピートを繰り返し、再生に再生を重ねたその痕跡こそがすべてだと。

しかし、こうやってズラリと並べてみると思いのほかアレな順位になってしまいました。

1位 イジワルしないで 抱きしめてよ /  Juice=Juice       (4点)

2位 木立を抜ける風のように / ODATOMO          (2点)

3位 Eli, Eli, Lema Sabachthani? ※Ver違い  / オールキャスト(1.5点)

4位 気球にのってどこまでも / ハロプロ研修生         (1点)

5位 大人になれば 大人になれる / モーニング娘。’14 [生田衣梨奈鈴木香音石田亜佑美佐藤優樹工藤遥]                      (0.5点)

 「イジワルしないで抱きしめてよ」に8点全部入れようかとも考えたのですが、それでは面白味に欠けるので点数を振りました。


Juice=Juice 『イジワルしないで 抱きしめてよ』[Don't be spiteful, but ...

初披露からカレコレ1年以上、いまだ色褪せることのない「ローズクォーツ」の輝き。リリース日の関係上、満を持して今年のノミネートとなりましたが、この1年を通して2位以下に影すら踏ませぬ圧勝ぶり。何度、佳林ちゃんの「お・ね・が・い」を聴いたことか。この間、生たまごShow!@名古屋でキソラ*1「お・ね・が・い」も聴いて来ましたが、まだまだ修行中といったところでしょうか、佳林のクリスタルな響きには遠く及びません。しかし、白さではキソラ*2も佳林ちゃんに負けてなかった。12期の尾形もかなり白いけど、キソラ*3も半端無く白かった、白く発光してましたもん。まあキソラの話は置いといて、とにかくこの「お・ね・が・い」からサビに突入するヤリ口がたまらないわけです。

で、またキソラの話に戻りますけど。いわゆる名古屋レッスン組、段原瑠々(高木パート)、和田桜子(金澤パート)、新沼希空(宮本パート)、そして「ねえねえ隊」担当の井上ひかる稲場愛香の5名による「イジワルしないで抱きしめてよ」のカバーを見て感じた事を少し。

個人的にハロプロ随一の歌い手と睨んでいる「高木紗友希」パートを任された段原瑠々の歌唱能力の高さは言うに及ばず、新沼、和田もメキメキと歌の実力をつけ、まさに伸び盛りといったところ、和田さくは少々育ち盛りが過ぎるほどでしたが。いずれにせよ大健闘の出来栄えといえました。

ただし、本家Juice=Juiceバージョンと比べて少々「うす味」といった印象。ようするに歌い方が基本に忠実な「研修生仕様」のため、あっさりと歌いすぎのように感じてしまうわけです。「イジ抱き」を「イジ抱き」足らしめる「クセ強い」部分が抜け落ちたことによる物足りなさ、いわゆるローズクォーツ感」が足りないとでも言うのでしょうか。

まず歌い出しからして「ひとクセ」あります、佳林パート(うっん)乾いた風がすこし切ない」そして金澤パート(あっん)冷えた心すぐに温めて」この(うっん)とか(あっん)とか、一体どういうつもりなんでしょう。しかし、このイキフン過剰ぎみな歌いまわしが不思議とクセになる。研修生仕様だとこの「つんく指導的」な歌いまわしが排除されるのでどうにも物足りないと感じてしまう。こちら側にも問題有りなのは百も承知の上で、やっぱり物足りない。

「イジ抱き」の色褪せぬ魅力を語る上でどうしても避けて通れない部分が、この「イキフン過剰ぎみ」な歌いまわしによる、この曲を覆うように全編にわたって貫かれるローズクォーツ感」なわけです。

早い話「金澤朋子」の歌い方がたまらないわけですね。こんな逸材が一つ間違えてたら普通に就職して国民年金課」あたりで今ごろ働いてたと考えるとゾッとします。今ごろ会社の忘年会で上司に無理やり歌わされ、無闇にローズクォーツ感」を撒き散らしていたかも知れないのです。

つんく氏による「イジ抱き」の金澤評を見ると。

金澤、自信が出て来た~って顔してきました。
歌も声が個性的な分、とても良い変化を見せています。
今回もソロ部分含めて、今までにない金澤が見れると思います。
しかし、特徴ある声だわ。面白い!

何が面白いかって、ハロプロに入ってから指導されたとかじゃなく、最初からあの特徴的な歌い方を身につけていたという点です。もちろん個性的な声質に負うところがあるにせよ歌いまわしにクセがありすぎる。一体どういった環境で育ち、どのような音楽を聴いてきて、どんな歌手に影響を受ければ、あんな風な歌い方に仕上がるのかが不思議でなりません。ひょっとしたら絵具屋に勤める兄貴も同じような歌い方だったりするのでしょうか。はたまた文子も。

そういった不思議なボーカルの魅力は何度も聴いて確認したくなるもので、そのボーカルを含有率50%で堪能できるユニット「ODATOMO」の楽曲「木立を抜ける風のように」が第2位となったのも、また自然の成り行きといえるでしょう。


ODATOMO 『木立を抜ける風のように』 by VariousHelloPro

 ドラマティックな展開を見せるバラード曲で、発表当初はやたらと「昼ドラのテーマ曲」っぽさや「東海テレビ臭」が指摘されました。いい曲なんですがSATOYAMA関係ということで、つんく曲ではないんですねこれ。

作詞は御大である三浦徳子先生、そして作曲が山口寛雄という誰だか知らない人です。ただの不勉強なんですが、調べてみるとこの「ヒロくん」有名どころにも楽曲を提供している売れっ子作曲家さんでした。特に目についたのが「EXILE」や「倖田來未」への楽曲提供の多さで、普段そういったボーカリストが歌う曲を書いている人なんですね。

それを踏まえた上でこの「木立を抜ける風のように」を聞くと、もしこの曲を「EXILE」やら「倖田來未」が歌っていてもそれほど違和感がない曲調というか、まあ言い方悪いですけど良くあるタイプのバラード曲という風に感じる、少なくとも「昼ドラ感」ましてや「火サス感」とは程遠い印象なんですよ。

それが小田さくら金澤朋子というハロプロ屈指のアクの強さを持つツインボーカルの手にかかればアラ不思議、たちまちの内に「P&G」の提供クレジットが透けて見えるというわけです。

3位はリリウムのエリエリです。この曲は会場限定発売のCDと、DVD付属のCDではボーカルのハモり部分と間奏に違いがあるのですが、これを別集計にしちゃうとランキング的には不利ですね。

4位は、ハロプロ研修生による演劇女子部「僕たち可憐な少年合唱団」の挿入歌。キャスト的には田辺奈菜美主演の「アニーローリー編」のほうが好きなんですが、こと曲に関しては「はまちゃん」こと浜浦彩乃率いる「気球にのってどこまでも編」に軍配が上がります。シンプルなピアノ伴奏に乗せて、子供が合唱曲「気球にのってどこまでも」を歌うという、ただそれだけの楽曲です。興味ない人からすれば「稚拙なハーモニー」にしか聞こえない、そのボーカルの素朴な響きに無限の可能性を見出した者達が集う楽園こそが「おへその国」という認識でOKっす!

5位は、ボーカル陣の並びが魅力的です。現在のモーニング娘。では脇役に甘んじているメンバーたちの、あらためて気付かされるボーカルの魅力と、青春の焦燥感溢れる歌詞が最高です。

最後に再び「イジワルしないで抱きしめてよ」の話に戻りますが、この曲によってスッカリ金澤朋子ローズクォーツの人」というイメージが定着してしまい、金澤自身もまるで持ちギャグのごとく「私はローズクォーツを使いまくる始末。まるで自分がローズクォーツであるかのようなローズクォーツ気取り」の振る舞いを見せ、ファンである我々も金澤を過剰にローズクォーツ扱いして持ち上げてしまっている現状を鑑みて、ハタと気づいたわけです。

20140805011408

Juice=Juice全員が力を合わせてこその「イジワルしないで抱きしめてよ」じゃないですか。本当に金澤だけがローズクォーツと言い切れるのか、宮崎さんだって、さゆきにだってローズクォーツの要素はあるんじゃないか?佳林ちゃんやアーリーにだってその可能性がないとは言い切れない。おそらくね「つんく先生」ならこう言うんじゃないでしょうか。

「みんながローズクォーツだよ」と。

*1:モーニング娘。12期メンバー羽賀朱音がBLOGで使うあいさつ「こんばんおやき~」の発案者でおなじみ。ハロプロ研修生新沼希空

*2:生たまごShowで披露した「イジワルしないで抱きしめてよ」では佳林ちゃんパートを担当。しかし、本人は石田パート担当のつもりだったのかも知れません。

*3:石田亜佑美の「だーいし感」に憧れる唯一無二の研修生、それが新沼希空なのです。