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使命感的な何かが湧き上がってきたら更新するブログ

「譜久村降りといで!」とその時代(ふくちゃん編)

ハロー!プロジェクト発足から20有余年。組織を構成する顔ぶれは移ろいゆき、ステージを織りなす風景もいつしか彩りを変えます。まこと一人を置き去りにして...。

思い起こせば1年前。連日の日本武道館公演において宮崎由加ならびに和田彩花の両名が華々しく「ハロプロ」を卒業していった頃には「25歳定年説」なんて話がにわかに囁かれたりしたものです。それがどうでしょう、このところ25歳を待たずして新天地へ旅立たんとする早期退職メンバーが後を絶たないじゃないですか。あの娘も、あの娘も、あの娘まで!

一介のハロプロエッグから身を起こし、紆余曲折の果てにハロプロリーダー」の頂きまで上り詰めた「あやちょ」でしたが、まるで彼女の卒業が呼び水となって何らかの防波堤が決壊したかの如く「卒業メンバー」輩出ペースが一段ギヤを上げて加速していると感じるわけですね。何だか大きな世代交代の波に足を踏み入れたような、そんな胸騒ぎを禁じえないのです。

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譜久村聖とその時代

ハロプロ岩盤支持層の皆さんにとって釈迦に説法もいいところでしょうが「あやちょ」からハロプロリーダーの座を禅譲されたのが「ふくちゃん」こと譜久村聖ちゃんです。まさに一介のハロプロエッグから身を起こし、紆余曲折の果てにモーニング娘。のリーダー、さらにはハロプロリーダー」の頂きまで上り詰めたという、そんなグラマラスな人物といえましょう。つまりは曲者ぞろいの大所帯を束ねる女の園の総元締にしてハロプロヒエラルキーのトップに君臨する偉大なる指導者であると。いくら本人が「みずき、そういうのじゃないもん…」と否定したところで、これはもう紛れもない事実なのです。

しかしですよ。ハロヲタ勤続20年クラスの部長さん方からは「愚問」と一蹴されるかも知れませんが、あたいたち「ひとそれ新規」のフレッシュヲタにとっては「絶対おかしいよ!」と甚だ疑問に感じる部分も多いわけですよ。そもそも和田彩花宮崎由加の2人が抜けた時点での「ハロプロ」最年長メンバーは「ふくちゃん」ではなく「かなとも」こと金澤朋子ちゃんになりますよね。学年で言えば元℃-ute萩原舞なんかと同世代にあたり「ふくちゃん」よりも一個上になる。言いたかないですけど、全盛期のPL学園やったら大変なことですよこれは。

確かに「かなとも」のほうが事務処理能力や告知コメントの流暢さにおいて「ふくちゃん」を遥かに凌駕しているなんて意見もあるでしょう。押出しの強さも申し分ない。ただ、そういった些末な話ではなく、そもそもハロプロリーダー」がどのようなプロセスを経て選出されたものなのか、このあたり著しく透明性を欠いている点が引っ掛かるのです。伏魔殿じゃあるまいし、どうにも看過できない問題じゃないですか。

ある程度の組織を束ねる領袖ともなれば「大相撲協会にしろプロ野球選手会にしろ構成人員のコンセンサスを得たうえで選出されるのが世の常というものです。これが「権力者の意向」「先代のおかみさんの進言」などによって捻じ曲げられてしまえば組織は分裂し血で血を洗う抗争に発展しないとも限らない。そんな「ハロプロ」は嫌ですよ!

ハロプロリーダーたる者、あくまで民主的ルールに適った公明正大な方法で選出されるべきじゃないですか。じゃあどういった方法で決めるのか、そこが悩ましい問題です。日本古来の様式に則り、よもや相撲で決着つけるわけにも行きません。そもそも誰が行司をするかで揉めてしまう。

結局のところメンバー自らの意思を尊重し「投票」に委ねるのが民意を反映する最善の方策といえるのではないでしょうか。一体誰がハロプロリーダーに相応しいのか?譜久村、生田、竹内、石田あたりの幹部クラスからパンダさんたち義務教育メンバーにいたるまで等しく「一票」を投じさせてみれば良いのです。その結果もっとも多くの支持を集めた者こそがハロプロリーダー」に相応しい人物であると。

大風呂敷を広げておいて知らんぷりは出来ません。ここは一応「票読み」までしておきます。本来なら昨年春頃のラインナップで集計すべきところですが、さして大勢に影響を及ぼすとも考え難いので、アップトゥデイトハロプロメンバーでシュミレートするとしましょう。

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譜久村聖と支持母体

ハロプロ岩盤支持層の皆さんには「みなまで言うな」と叱責されるかも知れませんが、現在のハロー!プロジェクトは総員53名。以下5つのグループによって構成されています。

なおハロプロ傘下にはハロプロ研修生なる研修機関がありますが、彼女たちにとってハロプロリーダーは「雲の上の存在」らしいので投票権は当然ありません。なので情勢をうかがいつつ家でまんじりするのみです。よって有効投票数は「53票」となり過半数「27票」以上を獲得すればハロプロリーダーに就任。過半数に届かなかった場合は上位2名による決選投票となります。時間もないので簡潔に参りましょう。

まず最大派閥であるモーニング娘。基礎票として既に「14票」持っています。あと13人「譜久村派」に引き込めば過半数を取れてしまう圧倒的有利な立場にある。おまけに対抗勢力一番手のアンジュルムは盟友関係にある竹内朱莉がリーダーを務めるわけですから全会一致で「譜久村支持」に回ることは想像に難くない。ざっと思いつくだけでも、譜久村を「みずきちゃん」呼びする謎の勢力*1「旧ハロプロエッグ出身の「カリン」「さゆべえ」。お泊り会にも参加する親モーニング派の急先鋒「りさまる」。そして譜久村の小姓的存在を憧れの先輩と公言してやまない「西田」あたりの票も手堅い。この段階ですでに過半数をクリアしていますから政局は一気に「ふくちゃん支持」に傾くという流れが予想されます。つまりは結局のところ満場一致で譜久村リーダー爆誕といったような、そんな甘い見立てが通用するほど今の「ハロプロ」単純ではありません。

そもそもモーニング娘。とて一枚岩とは言い切れない。誰ちゃんとは言いませんが、中には集団行動にそぐわない奔放な自由人だっているでしょう。また自由といえばアンジュルムなんてまさに古いアイドル像に囚われない自由な気風を信条とするグループのはずです。メイクやスタイル、水着を着る着ないの自由があるように、投票もまたメンバーの自主性に委ねられ党利党略に縛られることなどありません、それが自分らしさであり美しさ「あやちょイズム」の継承者たる所以です。いっぽう「ゆかにゃイズム」の継承者たる「Juice=Juice」ですが、どうにも気になる調査結果がここに来て判明しました。

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稲場愛香とその手練

今年2月に放送されたフジテレビ「 Love music」において当時在籍していたハロプロ総勢58名の投票をもとに「歌が上手いメンバー」並びに「ダンスが上手いメンバー」を格付けランキングしていくハロプロ全員アンケート」なる企画が敢行されたのです。これネットでヲタがやったら戦争になるレベルの危険なテーマですよ。

結果は御存知の通り、歌唱部門において小田さくら高木紗友希の軍門に下り、ダンス部門でも石田亜佑美稲場愛香の後塵を拝するという、これまで顕在化しなかったリアル志向のハロプロ内評価が白日のもとに晒される事となりました。いうなれば、ロッテがまだ川崎球場ダブルヘッダーとかしていた時代のプロ野球界の格言「人気のセ、実力のパ」になぞらえて「人気のモ、実力のJ」とでも言いたくなるような「Juice=Juice」勢の攻守にわたる活躍ぶりが際立ったわけです。

何だかんだハロプロってパフォーマンススキルの高いやつが一目置かれるみたいな所あるじゃないですか。実力者集団たるジュースの首魁金澤朋子の動き如何によっては水面下でうごめくハロプロ内パフォ重視派」の票を根こそぎ掻っさらう可能性だってあながち無いとも言い切れない。BEYOOOOONDSの子たちとNACK5でレギュラーラジオをやっている点も侮れません。生粋のベリヲタ出身「ふくちゃん」と元現場系℃ヲタ出身「かなとも」によるベリキュー代理戦争」的なアングルも見逃せないポイントとなってくる。

しかしどうでしょう。最後まで「浜浦さん」呼びを貫いた金澤朋子の事ですから、たとえ年下といえども「ハロプロ研修システム」の大先輩である「ふくちゃん」に反旗を翻すとは到底思えない。そこで鍵を握るのが稲場愛香の存在だと思うわけです。

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なんか蒸し返すようで悪いですが、かつて稲場はカントリー・ガールズでの活動終了後いったんはハロプロ最前線から姿を消し、*2故郷の北海道に戻って平穏な堅気の生活を送っていたという、今となっては俄に信じがたい過去を持っています。もし、あのまま「ハロプロ」への復帰を断念して、知り合いのツテかなんかで地元の安田生命あたりに就職していたら今頃どうなっていた事でしょう。そらもうルーキーイヤーから年間契約本数で戦後のトップスコアを塗り替えてしまい「とんでもない逸材が現れた!」と業界内が騒然となっていたんじゃないでしょうか。ダンスの才能のみならずオルガナイザーとしても卓越したヲタ撃墜能力を誇る「ばっちょ」のことですから、おそらくは生保レディー界の風雲児として「北の撃墜王」「令和のリヒトホーフェンの名をほしいままに業界の常識を覆していたに違いありません。

まあ、そんな杞憂をよそに、約1年半のブランク期間を経てハロプロに復帰後は「北海道研修生のリーダー的役割」をこなしたり、まだBEYOOOOONDS結成前の「いっちゃん」たちと一緒にハロプロ浪人生活に身をやつしたりしながら急転直下の「Juice=Juice」加入へと至るわけです。数奇なハロプロ人生を歩んできた稲場にとって再び活躍の場を与えてくれた「Juice=Juice」というグループには一宿一飯どころじゃない、それ相応の恩義を感じていたとしても不思議じゃありません。ジュースに賭ける熱き思いやグループに対する愛情だって人一倍強いはず、気絶するほど愛してるといっても過言では無いでしょう。誰あろうリーダー朋子のためならば選挙参謀を自ら買って出てドブ板選挙も厭わない覚悟ですよ。

さて、ここまでの流れから「譜久村」「金澤」の一騎打ちと見る向きもありましょうが、さらに第三極の動きについても検証してみる必要がありそうなのです。

                               (以下続く…)

  ※ 本当は一つのエントリーとしてまとめたかったのですが、どう考えても文字数的に1万の大台を余裕で越えてきそうだったので泣く泣く分割する事にしました。

このように分割した結果そのまま頓挫するというパターンがこのブログでは顕著であり、書いてる本人も一番危惧するところなのですが、しかしもう7分程度すでに書き終えているという慢心と、自分自身が読み返すのも面倒なレベルの長文は如何なものかという根源的な疑問。その狭間で揺れ動く葛藤の結果こんな感じになりました。一旦お開きとなります。

*1:芸能デスクのグラサン中島氏も「みずきちゃん」呼びする人物として知られていますが、残念ながら「ハロプロエッグ」出身ではなく横浜高校野球部出身のようです。

*2:持病の喘息治療に専念する為というのがオフィシャルなアナウンスであり、それ以上でもそれ以下でもありません。