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使命感的な何かが湧き上がってきたら更新するブログ

六月のSad Song

実力診断テストの事とか、加賀楓の事とか色々。書きたい気持ちがままならずYoutubeをいじくり回しては闇雲に「昭和のムード歌謡」動画を見たりして時間を浪費してしまう毎日。随分と久しぶりの更新となってしまいました。結局のところ、森本英世という稀代の名ボーカリストを擁する「敏いとうとハッピー&ブルー」最強という事で間違いなさそうです。

とか、そんな話は別にどうでもよくて。ハッピー&ブルーじゃなく、ハッピーソングに関するブルーな報告について少しばかり書かねばなりません。

不穏な空気を敏感に察知してにわかに湧き上がった一連の「うたちゃん騒動」でしたが、およそ考えうる最悪のかたちでの幕引きとなってしまいました。年明けの「ハロコン」で空前の「うたちゃんフィーバー」を巻き起こし、彗星のごとく「ハロプロ新世代」のトップランカーに躍り出た島村嬉唄ちゃんの脱退。めったなことでは本性を見せない、あの「ももち先輩」こと嗣永桃子さんが「まだ現実が受け止められず寂しく悔しい気持ちでいっぱいです。」と自身のBLOGで複雑な胸の内を明かしたように、メジャーデビューを果たし、まさにこれからといったタイミングでカントリー・ガールズはグループのセンターを失ってしまいました。

残念ではありますが、この件をウダウダほじくり返した所でどうなるわけでもありません。何があったのかは知りませんが、確実に何かがあったのです。「うたちゃん」がステージ上で「うたちゃん」やれてたのも、ハロヲタ一同「うたちゃん」「うたちゃん」していられたのも「うたちゃん」周りの大人たちの協力なくしては最初からなかったという話です。

アップアップガールズ(仮)仙石みなみさんがまだ「ハロプロエッグ」だった時代の話です。東京で行われるレッスンのたびに仙台から新幹線で通っていたという「遠征組」だった仙石さんは、ハロコン前の平日レッスンなどに思うように参加出来ず、ハロコンに出られる「地元組」との経験値による実力差が埋められなくなってきた事への焦りから、高校進学を機に上京したいと泣きながら両親に懇願します。仙石パパ苦渋の決断により「アイドルになりたい」という娘の夢を叶えるため家族そろって上京したという壮絶なエピソードが「TopYell」の最新刊に載っていました。

これ何が驚いたって父親が長年勤めていた会社まで辞めて、東京でハローワーク通いのあげくアルバイトからやり直したって事です。仙石ちゃんの親父ほど振り切った行動はさすがにレアケースでしょうが、いずれにせよ家族のサポートなくして「アイドル稼業」は儘ならないという話です。未成年であれば尚の事でしょう。

例えあなたが「ハロプロ」に憧れ、ルックスや才能にも恵まれた「逸材」であったとしても、親が芸能活動に理解がなかったり、家庭の事情で十分なサポートを受けられないといった理由から「オーディション」に参加することすら叶わないのであれば、どう転んだって「ハロプロメンバー」にはなれないし、中野サンプラザのステージに立つことも、自分の写真がプリントされたマグカップやらマイクロファイバータオルが販売されることも、ポケモーの変なアンケートに回答させられる事すらありません。

今の「ハロプロメンバー」にしたって何かのタイミングが少しでも狂っていたなら全く違う道を歩んでいたかも知れないのです。もしも「尾形はーちん」がフィギュアスケートの才能にもっと恵まれていたら…。もしも小関舞が「前の事務所」でトラブルに巻き込まれていなかったなら…。もしも大塚範一軽部真一がHな同級生だったら…。言い出したらキリのない話です。

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もしも、うたちゃんママが勝手にモーニング娘。12期オーディション」に応募していなければ、そもそも我々は島村嬉唄という存在を知ることすら無かったわけです。これをもって「うたちゃんママ!短い間だったけど良い夢見させてくれてありがとう!!」とスッパリ前を向けるのか、「ウワーンその気にさせといて!!いきなり梯子外すなんて酷いや!酷いや!」と後ろを振り返ってしまうのかはアナタ次第です!!といった所でしょうか。

今となっては俄に信じがたいことですが、元をたどればカントリー・ガールズというユニット自体、昨年の「モーニング娘。12期オーディション」と並行して「カントリー娘。新メンバーオーディション」なんて募集したものの、たいして話題にもならず「該当者なし」で一旦白紙に戻されたような、はっきり言って「会長のきまぐれ案件」あつかいで誰からも期待されていなかった泡沫企画の焼き直し程度に思われていたフシがありました。ハロプロ研修生だった山木梨沙稲場愛香の両名に関しては上手い具合に落とし所が見つかって良かったなくらいの思いはあったにせよ。

昨年11月のSATOYAMAイベントで、初めて観衆を前に「カントリー・ガールズ」としてお披露目された時には、小関舞がばっさり髪を切らされボーイッシュキャラになっていたり、稲場愛香がデコ出し強要させられてたりと「嫌な予感」だらけの余計な味付けてんこ盛り状態で、おまけに「キッズダンスコンテスト」に話題を全部持ってかれるという散々な船出。いわばノーマークの存在だった彼女たちが「カウントダウンコン」でのオリジナル楽曲「愛おしくってごめんね」「恋泥棒」の披露をきっかけに大ブレイクを果たし、今年3月に再びSATOYAMAイベントが行われる頃には完全に話題の中心として、押しも押されぬ人気グループに変貌を遂げていたわけです。

ユーストリームによる生配信やニコニコ生放送のおかげもあり、充実した在宅SATOYAMAライフを過ごさせてもらった身としては、葛城ユキモンゲー岡山やら忍ツクにハロプロ研修生地方組が大集結といったハイライトと呼べる場面はいくつもありましたが、その中でも、ひときわ強烈なインパクトを残したのが「山梨県PR」のステージにカントリー・ガールズが現れた場面でした。おそらく会場に散在するヲタにとって予想外のタイミングでのカントリー・ガールズ登場となったのでしょう。ステージ前にはあまり人が集まっていなかったのだと思われます。そこでメンバーを引率するようにステージに現れた嗣永PMが、まるでベテラン教師が今から授業でも始めるかのように「はいはーい授業始めますよー。席に着いてくださーい。」みたいな調子でこう言い放ったのです。

「はーい。カントリー・ガールズだよ~、みんな集合してね~。はいっ、ステージにカントリー・ガールズいますよ~。みなさん走って走って、カントリー・ガールズいますよ~。勢いのあるカントリー・ガールズですよ~。みなさーんお集まりください、大丈夫かな~。はいっ、集まりましたお願いします。」

人を小馬鹿にしたような、ホント憎ったらしい口調なんですよこれが。もし自分が「勢いのないアイドルグループ」のメンバーだったら奥歯ギリギリ噛みしめるレベルの憎ったらしさです。もうなんかFUJIWARA原西さんのギャグ「俺やで!」の境地といいますか、ヲタ扱いの雑っぷりも含めてスゲー面白かったわけです。

最後の「お願いします。」でMCの篠田潤子さんに振るのですが、この言い方がお気にめさなかったのか「しのじゅんさん」少々カチンときちゃったようで「はい、承知致しました~」と一旦は冷静をよそおい進行しかけるも「あれ、カントリー・ガールズってこんなキャラだった~?何か透明感ある初々しい新人って聞いてるんですけど?」と、やんわりした口調ながらトゲのある質問をぶつけてきます。大人の嫌味ってやつですね、これ森戸ちゃんだったら震え上がって耳が赤くなるレベルの恐ろしさです。しかし嗣永PMそんなもんで臆するようなタマじゃない、事務所の先輩だろうが一歩も引きません。「あーもうその通りじゃないですか、透明感あって初々しくって」とサラリとすっとぼけて見せる、なに余計なこと聞いてんだよこのクソ婆あと言わんばかりの小馬鹿にした物言い。何でしょう大奥でしょうかこれは。で、桃子と潤子のガンのくれ合い飛ばし合いとかは別にどうでもよくて、冒頭にあった「勢いのあるカントリー・ガールズ」発言に象徴されるような場面が、スカパーで全国に生中継された「ひなフェス」でも展開されるのです。

言うまでもなく、今年上半期のハロプロを代表する楽曲「愛おしくってごめんね」を披露するのですが、冒頭のMCで稲場さんからの「ももち先輩、可愛く曲紹介お願いします。」というフリを受けて、PMお得意のファニーボイスで「愛おしくってごめんね」と可愛く曲紹介するも、無常にもブザー音にかき消されるという上記PVどうりのお約束。すぐさま山木さんが「ももち先輩の可愛さは合格点以下」と毒を吐きつつ「ここはやっぱり嬉唄ちゃんが」と代わりに「うたちゃん」が曲紹介するヲタまっしぐらの展開。あっさりとイントロが始まり、颯爽と踊りだす嬉唄ちゃんを尻目に唖然として立ちすくむ嗣永PMの顔芸でひと笑いあったところで、そのままスッと曲に入っていくという、このベテランコミックバンドのような小粋な曲の入り方をサラリとやってのけます。誰が本書いたのか知りませんが、これが実にカッコ良かった。普通にやるだけでも間違いなく受ける「鉄板ネタ」みたいな曲を、さらに後乗せサクサクで美味しくしてしまおうという貪欲さたるや。まさに時の勢いを感じさせる一場面でした。

Berryz工房の活動停止。道重さゆみの卒業。つんくプロデュースからの脱却を余儀なくされ「ハロプロ」が大きく変わろうとするタイミング。愛おしくってごめんねのセリフパートのハマリ具合。振り付け含めポップスとしての完成度の高さ。メンバー全員小柄なところ。山木さんのアディクション。数え上げたらキリがなく、まさに全部マジック、きっとマジックだったのかも知れません。

 『WEBデビュー』でのインタビューの中で、嗣永桃子は「カントリー」メンバーそれぞれの魅力を聞かれ、島村嬉唄についてこのように述べています。

嬉唄ちゃんは、必要以上に恥ずかしがり屋。でもステージを見ていてオーラがあるんですよ。まだ芸能界に入って4ヵ月なのに、初めからオーラがあるということは、そもそも芸能人の素質があるのかなと。あと、ちょっと弱々しい感じかなと思ってたんですけど、今インタビューの受け応えを聞いてたら、思ったよりしっかりしているし、文章力もあるし、そういうギャップもたまんないんじゃないかな。

 さすが、世が世なら教鞭をとっていた人物だけに、実に的確な人物評となっています。嗣永PM自身アイドルとして長年に渡って活動してきて、先輩後輩合わせて何人ものアイドルを見てきた中で「最初からオーラがある」という言葉で語られたような、いわば「生まれ持って華のある」タイプが、いかに貴重な存在であることも重々承知のことでしょう。だからこそ彼女は事あるごとに「うたちゃん」に無茶振りをして「うたちゃん」をイジって「うたちゃん」を恥ずかしがらせてきたのです。言うなれば人一倍「うたちゃん!うたちゃん!」してきたのが嗣永PMであり、まさに「うたちゃんフィーバー」を仕掛けた張本人に他なりません。

「アイドル」と「先生」という2足のわらじ。嗣永桃子が叶えたかった事を一挙に実現する、まさに夢のようなグループが「カントリー・ガールズ」といえます。新人アイドルである「生徒」たちを、アイドルの先輩であり「先生」である「ももち先輩」が教育していくという図式、いまだ嘗て無かったアイドルグループの新機軸です。そしてメンバーの中で唯一人「芸能活動未経験者」だった「うたちゃん」は、嗣永先生にとって初めての教え子と呼べる存在だったのではないでしょうか。

今回の件って「事務所」も「ヲタ」も「メンバー」も「島村家」も一様に傷ついて、結局誰も得してないという。その中で「うたちゃん」本人の意志だけが置き去りにされてしまったように感じて、どうにも喉の奥に小骨が刺さったままのヒリヒリが残るのです。

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ハロプロを10年以上見続けているようなヲタなら、こういった悲哀に満ちた「生臭い」経験を幾度となく乗り越えてきたことでしょう。去る者がいれば、新たに入ってくる者もいる。ハロプロってのはそういうもんだと達観している部分もあるわけです。それが本人の意志だったり、本人の行動によって引き起こされたものなら、残念だけど仕方ないわけで。ただ、そうじゃない場合は、そうじゃない。

ちょっと終わりそうもないんで、強引にまとめに入ります。

今回の件の第一報が入った日、まさに℃-uteが7年ぶりにミュージックステーション出演を果たした日でもありました。それまでの祝賀ムードから一変してお通夜状態に陥ったことが思い出されます。よく知られるように℃-uteというグループは長い歴史を持っており、結成が2005年ですから今からちょうど10年前ということになる。インディーズ活動を経て2007年2月に桜チラリでメジャーデビューするのですが、厳密には2006年にDVDとアルバムでメジャーデビューしています。デビューアルバムキューティークイーン VOL.1発売直後にグループを脱退したのが、当時中学2年生だった村上愛でした。

グループの根幹を揺るがしかねないキーパーソンの脱退ということで、どうしても今回の件と重なってしまいます。公式HPによる事後発表。今回とは違い、本人からのコメントこそ記載されましたが、最後のステージは用意されませんでした。脱退直後に行われた「アルバム発売記念イベント」ではリーダー矢島舞美による説明と残りのメンバーでこれからは頑張っていく事が表明され、それを最後に長い間村上愛の名前がメンバーから聞かれる事はありませんでした。おそらく今回の件もカントリー・ガールズ各メンバーのBLOGでの報告を最後に「うたちゃん」の名前がメンバーから聞かれることはないでしょう。ただし、℃-uteに関してはハロープロジェクトキッズ10周年あたりから状況が徐々に変わり始め、折に触れて元メンバーや当時のエピソードなんかも普通に話せるようになりました。先日の横浜アリーナで行われた単独公演には元メンバー全員が招待されたようで、現在「ダンス講師」として活動する元℃-uteメンバー村上愛は、このようにツイートしています。

 後に語られた「村上愛脱退」当時のエピソードで最も印象深かったのが、村上愛が脱退することがメンバーに伝えられた日の話です。メンバーがレッスンスタジオに集まっていたところ、会社の人に連れられて村上愛が遅れてやって来る。どうも様子がおかしい。全員集合させられて、そこで村上から直接「℃-uteを脱退」する事が説明されたそうです。そして、この日でお別れになるからと、レッスンスタジオの鏡の前で最後に「わっきゃないZ」を8人で踊ったという話です。わりと軽めのトーンで岡井ちゃんあたりが「あれ何だったたんだろうね」なんて話していたのですが、当時小学生とかなんで無理もない話なんでしょうけど。ただ、当時の村上愛がどんな気持ちで踊っていたのかを想像したりとか、そこから完全に道が別れちゃった事なんかを考えると胸がヒリヒリするんですね。℃-uteつんくに書いてもらった初めてのオリジナル楽曲「わっきゃないZ」を最後に踊ったってのがまた何とも。まるで映画や小説のワンシーンみたいな話です。もちろん映像も何も残ってない、かなりの時間が経過して完全に思い出になってからようやく語られた話なんですよね。

ウダウダと書いてしまいましたが、そろそろ終わりにします。つまり「うたちゃん」がメンバーと最後に「愛おしくってごめんね」を踊ることすら出来なかったのだとしたら、それは本当に悲しいことだなあと思ったわけです。