田辺奈菜美の「ありがとう」と「ごめんね」
譜久村と宮本のBLOG
研修生活動の終了が「生タマゴshow」の公式ページで発表された後も、さすがに辞めたわけではないだろうと、何らかの形で、また新たな動きでもあるのかな?くらいに甘く構えていたわけです。そもそも田辺奈菜美がこれ以上「研修」しなきゃいけない事なんてこれっぽっちもないわけで、そんな事は外野からとやかく言われなくても、ハロプロ内部でアレコレ取り仕切ってる連中だって重々承知しているはずだと。
大切な☆譜久村聖|モーニング娘。‘14 Q期オフィシャルブログ Powered by Ameba
しかし、田辺奈菜美さんが「ハロー」を辞めたとか、そんな嘘みたいな話が、このBLOGによって動かしようのない現実となってしまいました。
先日、あるユニットで一緒に歌っていた仲間からメールがきて…そこには
「ありがとう」と「ごめんね」って内容で…
それは聖にというだけではなく
お伝えしたい方たちが沢山居るだろうなと思ったので…聖こそ頑張って!とありがとうって気持ちでいっぱいです。
なんか譜久村さんがこういった奥歯に物が挟まったような、スパイの暗号文みたいな表現でしか伝えられない事にも理由があるのでしょう。そこらへんが「研修生」という立場の儚さを物語っているようです。あるユニットとは「しゅごキャラエッグ!」のことですね。
朝☆宮本佳林|Juice=Juiceオフィシャルブログ Powered by Ameba
゜*。:゜今日の大きな幸せ. ゜*。:゜
今日は私の大切な友達の誕生日です。
お誕生日おめでとう!
彼女が生まれた今日、大好きな彼女に、生まれてきてくれ
てありがとう。って大きく感謝です\(*´▽`)o゜★,。・:*:・☆゜"本当にお誕生日おめでとう!
前向きに溌剌と過ごしてる彼女に負けないくらい私も頑張らなくちゃっ(*´д`*)(*´д`*)
彼女にとって素敵な一年になりますように(*´ω`*)
この「大好きな彼女に、生まれてきてくれてありがとう。って大きく感謝です」の部分が、昨年の「春の公開実力診断テスト」で田辺さんが歌った「キャンパスライフ」の歌詞、「生まれて来てありがとう」と、「しゅごキャラエッグ!」の楽曲「ありがとう〜大きくカンシャ!〜」をダブルで連想させるという、いささか「よくばりん」な感じになっていますが、佳林ちゃんなりの「田辺」アピールが力強く込められています。
譜久村、宮本というハロプロ屈指の「ななみんデビュー待望論者」だった2人が、これらのBLOGから発信したメッセージを読み解くと、彼女が現在「前向きに溌剌と過ごしてる」こと、そして彼女のデビューを待望していた、これまで応援してくれた人たちに対して、「田辺」本人が直接言うことは出来なかったけれど、譜久村はメールにあった「ありがとう」と「ごめんね」の言葉を伝えています。
花の咲くのはこれからなのに
しゅごキャラエッグ!の「アミュレットダイヤ」になりたかっただけなのに、いつの間にやら「ハロプロエッグ」に組み込まれていたなんて話がネタとしてありますが、初期の頃「ハロコン」の雛壇でウトウトしていたり、「ハロコン」の雛壇で舟を漕いでいたり、「ハロコン」の雛壇で鼻風船をふくらませていたりと、同世代だった工藤遥のガツガツ感とは好対照のおっとりとした「ハロプロエッグ」の末っ子的存在だった田辺さん。その「工藤遥」がモーニング娘。に選ばれたことが一つの転機となり、ようやく「目の色が変わった」という田辺さん。
それまでは「ただの可愛いだけの存在」だった彼女が「ハロプロ研修生」として努力を積み重ね「どこに出しても恥ずかしくないレベル」の実力者として成長するに至るわけです。昨年行われた「春の公開実力診断テスト」では、ファンによる投票の結果「初代チャンピオン」に選ばれたことは皆さんご存じの通りで、あとは「デビューあるのみ」完全出荷待ち状態だと信じて疑わなかった、それだけに今回の「急展開」には茫然自失となりました。
今回の件で様々な憶測が乱れ飛んでいますが、さすがに「田辺」を手放すほど事務所も馬鹿じゃないと、ここ一連の「ハロプロ研修生」からの大量昇格には田辺に関しても「何らかの話」は絶対あったはずだと、そう思うんですよね、これも憶測に過ぎないのですが。
今年に入ってからは歯の矯正をはじめたりとか、本人の意志に反した、つんくですら疑問に思うほど不自然な「デコ出し強制」なんて、明らかに山ちゃん介入事案ですからね。いち「ハロプロ研修生」の髪型にまで口挟むなんざ、もう「デビュー」を視野に入れての戦略と見られても仕方なかったわけです。
花の咲くのは これからなのに 蕾のままで いいわというの
ちょっと!ちょっと!待ってよ、ななみーーーーん!
ここで唐突にヒロミGO!!往年の大ヒットナンバー「お嫁サンバ」からの引用になりますが、ヲタの心情としてはまさにこの「花の咲くのはこれからなのに」という思いが強くて、どうしても「もったいない」だの「クソ事務所」だの「チケ代高過ぎ」だのと言いがち思いがち、いつまでもクヨクヨしがちなのですが、「田辺」本人は案外スッパリと気持ちを切り替え、先を見つめて、今を溌溂と生きているのかも知れません。むしろ、そうであって欲しいと願います。親の心子知らずくらいで丁度いいわけですよ。無論、親でも子でもないんですけどね。
ベーグルにハム&チーズ
今年の「春の公開実力診断テスト」で、田辺さんが「ベーグルにハム&チーズ」を歌い出した時に「あっこれは!」と、それまでに登場した子たちとの明らかな違いみたいものが見て取れたんですね、「つんくボーイ」言うところの「歌に表情をつける」ってやつです。普段は不安げな表情が多い「田辺さん」ですが、曲が始まるやパッとスイッチが入ったように歌の世界に入っていく、あれが出来ていたことに普通に感心しちゃったわけです。やっぱ田辺は伊達に長くやってるわけではないと、これは2連覇あるかもと思わせる安定感抜群のパフォーマンス、途中までは順調だったんですが、後半サビに入って最後の高音部分で致命的なミスが出ちゃった。「今で十分満足よ」の部分、声が伸びきらずにかすれちゃったんですよね。
田辺本人による後日談として、発表会の前日に歌の練習をやり過ぎてしまい、本番で声がかすれて出にくくなってしまった事が明かされましたが、なんともこれ「ななみん」らしいというか、一旦振り上げた拳を下ろさざる得ない「こっ、今度からは気をつけるんだぞ!」と言わざるを得ない、どうにもアメちゃんをあげたくなるようなエピソードです。
先輩としての「田辺」
「田辺」から「ありがとう」と「ごめんね」といった内容のメールが来たという譜久村。この「ごめんね」というところが、いかにも「田辺」らしいというか、以前「CDジャーナル」誌上でおこなわれた座談会企画でも後輩たちからこの「ごめんね」という彼女の口癖が指摘されていました。
吉橋くるみ、浜浦彩乃、室田瑞希の3人が「田辺」の第一印象を語るくだり
吉橋「最初はオドオドしていました。話しかけてくれる時も“この先輩緊張してるのかな?”って思いました(笑)」
これを受けて田辺さんは「人見知りするから・・・」と返しますが、浜浦からも
浜浦「私も人見知りなので、全然喋れなかったです。よく舞台に出てる人で、かわいいなって思ってました。練習は・・・・やっぱりオドオドしてました。」
常に何かオドオドしているあの感じ、まことから「いつもトイレを我慢しているような」と評された「困り狸感」がそこにあります。
室田「田辺さんは・・・・、私たちが入った当初は、踊ってる時の足音がドンドンうるさかったんです」
-足音をさせないのが研修生の基本ですもんね。
室田「はい。それを注意する時も“ごめんね”って言ってくるんです。そういう人です」吉橋「すぐ言うよね(笑)」
自称「研修生リーダー」金子りえ勇退後、ハロプロ研修生最古参となった「田辺さん」に対し、時にリーダー適正の無さを指摘する声もありましたが、雑誌インタビュー等で散見される後輩たちの「田辺評」からは、以外にもリーダーシップを取っている「教え上手な先輩」という声が多く、その指導はとても丁寧で「分かりやすく細かい」というものでした。
「先輩に教えてもらっていた小学生の時に、早口だったり、難しい言葉を使われたりすると、「何言ってるんだろう?」みたいになっていたので、なるべく細かく、ゆっくり言わなきゃダメだなと意識しています。」
わかりやすく教えるために意識していることを問われた「田辺さん」はこう答えています。普段は「天然」で「オドオドしている」「いじられやすい」先輩と映ったようですが、ひとたびステージに立てば「かっこいい先輩」に早変わりする田辺さん。
吉橋「生たまごShowのリハーサルになると、先輩感が出て、一人一人に注意したりアドバイスをくれたりします。さすが先輩っていう感じで言ってくれます」
田辺「・・・・はい。でもその時にも“ごめんね”って言ってると思います」
浜浦「たしかに。最後には絶対言ってる!」
たしかに。最後に「ごめんね」の言葉を残し、去っていった田辺さん。
悪口もなくのほほんと素敵な時間
宮本佳林は、昨年も「お友達」の誕生日をBLOGで祝福しています。
名古屋☆宮本佳林|Juice=Juiceオフィシャルブログ Powered by Ameba
ここで、研修生時代には毎週のように一緒に過ごしていたことを懐かしみつつ、決して友達が多いタイプとは言いがたい佳林ちゃんが、田辺さんとは何故「お友達」と呼べるような関係性を築けたのかを「ふんわり」と綴っています。
ななみんといると、
悪口もなくのほほんと素敵な時間が流れて、
すごく楽だし、とても癒されるんです(●^口^●)
メジャーデビューするという事は、研修生時代の活動とは違い、メディア露出や活動内容の幅が大きく広がっていく反面、常に「CDセールス」だの「ライブの動員力」だのといった人気のバロメーターを意識させられる事になるわけです。つまり世知辛いことになってくるわけですよ。
ハロプロ内にとどまらず、あちらこちらに「ライバル」がいて、そこでの「競争」に勝ち残っていくには、CDを売りさばいて、少しでも「ランキング」を上げることが必要になってくる。その為には「個別握手」だの「お絵かき会」だの「ツーショットチェキ」だのといった販促活動にも精を出さなきゃならない、そして、今こうしてる瞬間にも次々と新手の「◯◯商法」が開発されているかもしれないのです。つまり世知辛いことこの上ない。
「歌って」「踊って」だけでは、立ち行かない世界がそこにあります。
後輩に注意する時も「ごめんね」といってしまうような、人のことを悪く言わない「ななみん」は、本当にちょっと珍しいくらいに清らかなところがあり過ぎて、それが魅力でもあるんだけど、何だかんだいって魑魅魍魎が跋扈するような世界じゃないですかショービジネス界って、少しばかりの「したたかさ」やら「清濁あわせ持つ」ようなタフさがないと辛かろうと思うんですよ。
なんかね、田辺さんが「ヲタクの名前を必死で覚えたり」「ヲタクのツイートをチェックしたり」「ヲタクの年収を気にしたり」ヲタ対応にばかり腐心して、接触地獄の果てに握手の鬼と化すところなど想像もできない、というか見たくない。でも「デビュー」するという事は、その渦中に飛び込むということに他ならないわけです。
田辺さんの「キャンパスライフ」
三行くらいで終わらせるつもりが、思いのほか長くなりました。
つんくボーイ氏が無類の「天下一品のラーメン」好きなのは事情通の方ならご存知のことと思いますが、氏の作る作品群もまた天下一品の「こってり」のごとく割りと人を選ぶようなところがあって、好きな人はハマるけど、ダメな人は全然ダメ、つまり独特の「濃さ」があるんですね。ケレン味たっぷりというか、コラーゲンたっぷりというか。特に「シングル曲」ともなると更にその傾向は強くなります。そんな中、たまーに「あっさり」を混ぜてくるときがある、どうしても口がもう「こってり」の口になっちゃってるもんだから「あっさり」が出てきてもインパクトが弱くて、味が「うすい」と感じちゃう。
まさに℃-uteの「キャンパスライフ〜生まれて来てよかった〜」を最初聴いた時もそんな感じで、なに普通のこと歌ってんだよ、さわやか過ぎるでしょうよと、「生まれて来てありがとう」とかじゃなくて、もっと「色っぽいビスケット」みたいなやつくれよと、正直そんなに好きな曲でもなかった。
しかし、その評価を完全にひっくり返したのが「春の公開実力診断テスト」で田辺奈菜美が歌った、あの「キャンパスライフ」でした。ウキウキと沸き立つような小気味よい歌唱、まばゆいほど希望に満ち溢れた「人生讃歌」の素晴らしさたるや、日常生活で澱のように溜めこんだ「負の蓄積」を清らかな歌声がすべて洗い流してくれる、そんな解毒作用すら感じる「澄みわたった」いい歌です。
田辺奈菜美 ハロプロ研修生 キャンパスライフ~生まれてきてよかった~ - YouTube
「春の公開実力診断テスト」が今後も「ハロプロ研修生」の恒例行事として続く限り、初代チャンピオン「田辺奈菜美」の名前は永久に語り継がれるでしょうし、結局「メジャーデビュー」することはなかったけれど「素晴らしい歌」を残してくれました。
そろそろ終わりにします。とにかく、この曲がどれほど好きかっていうと、夜の繁華街、まばゆく光るネオンサインの海に、ピンクに浮かび上がる「女子大生◯ルス~キャンパスライフ~」の文字を見つけるや、「おっこれは!」と、うす汚い雑居ビルの階段をフラフラと駆け上がってしまうほど、それくらい好きだということですね。
しかし、ご安心ください。断じて入店したわけではありません、もちろん怪しげなサービスを受けたわけでもございません。そうです、お金が足りなかったのです。