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使命感的な何かが湧き上がってきたら更新するブログ

さくらの五月雨

長かった夏のハロコンも先日の仙台公演をもって千秋楽を迎え、朝夕めっきり涼しくなってきた今日このごろ、結構前に更新した前回に引き続き、暑かったあの頃に行われた大阪でのシャッフル回「YAPPARI!」初回公演の話になります。

01. 【メドレー】アレコレしたい! ~ 良い奴 ~ 悲しき雨降り ~すっちゃかめっちゃか~ ~ 笑顔の君は太陽
02. 青春Beatは16/ハロプロ研修生

2曲目の青春Beatは16で引っかかっちゃったんですな、何かに取り憑かれたかのごとく夢中でキーボードを乱れ打ち、気がつけば全編これ「ハロプロ研修生へのほとばしる熱き妄言」に終始するといった有り様、タイピングのリズムは完全に16ビートを刻んでいたことでしょう、つまりそういう事です。

03. 夢見る 15歳/佐藤・田村・植村・宮本

さ、 ここからがいよいよお楽しみのシャッフル本編、しかもなかなかのメンツです、現在15歳のメンバー全員でもって「夢見る15歳」を歌ってみたという事なのでしょう。

おそらくですよ、あのラブマバブルで荒稼ぎしておっ立てたといわれるアップフロント本社ビル。そのフロアの一角が巧妙に作られた隠し扉になっていて(あくまで想像ですよ)秘密の地下通路を松明の明かりを頼りに薄暗い石段かなんかを降りていくと巨大金庫があるんでしょうどうせ。で、そこには売れ残った大量のクールハローTシャツの在庫の山やら、埃をかぶってひっそりと佇んだマノピアノ、そして埃をかぶったイヌモニ・・・!!!さらに先へ進むと(あくまで想像ですよ)東京国税局もびっくりの豪奢な「秘密の会議室」があるわけだ、壁天井一面に金張りを施した「黄金の茶室」さながらの。

そこに会長以下アップフロント幹部連中が大集結して夜ごと悪巧みに興じて最高機密会議が行われていると。(あくまで想像ですよ)夏ハローのセットリストに関しても「まだだ、まだだ、佳林ちゃんと鞘師を組ませるのはまだ早い!」とかね「馬鹿もーん!雛壇でふくちゃんと竹内が隣同士に座れるよう調整しておけとアレほど言っておいただろうが!!」あるいは「キソラを全国帯同メンに選抜するのが時期尚早とは笑止千万、お前の目は節穴か!!」などと激しく意見をぶつけあい、時にエキサイトして胸ぐらをつかみ合い、白熱の議論の果てに「これでヲタ共も大喜びじゃろうて、フォッフォッフォッフォッ」と満場一致で大決定されたであろうことは想像するに難くありません。

しかし「夢見る15歳」という曲。いささかこすり過ぎの感が否めないわけです。

FC限定とはいえ、すでに宮本植村がバースデーイベントで「夢見る15歳」を披露済みだったりとか、そうゆうネタかぶり以前の問題として、この曲自体が完全にスタンダード化していて、もはやカバーしたところで新鮮味に欠けるという域に達してしまっているんじゃないかと、こう感じたわけですね。

これはハロプロの中だけに限った話でなく、以前Buono!の「初恋サイダー」が地下アイドルやローカルアイドルの間でやたらカバーされすぎ問題なんてのがありましたが、動画サイトなんかを巡回すると「夢見る15歳」も負けず劣らずアチラコチラでカバーされまくってることがわかります。

地下アイドル現場ゴリゴリのノリっていうんですか、ウリャオイどころかファイバーサイバーなスタイルにすっかり溶け込んで、何だかおなじみの一曲みたいな扱いになっている。

例の「イヤホンで」コールなんかも、あやちょ(和田彩花ちゃん)の意向にそって縮小傾向にあるという本家スマイレージ現場を嘲笑うかのような全力全開ゆうかりんに届けとばかりの「イヤホンで」コールの大合唱、もはや「イヤホンで」コールが完全に一人歩きしてしまっている、それほどまでに「夢見る15歳」という楽曲がアイドル界全体に浸透しているという事なのでしょう。

 その辺りの認識さえあれば、たとえ「15歳だから」という理由があったにせよ、このメンツを擁しながらこんな既視感満載なセットリスト組まんだろう普通と、ちゃんと会議やってんのか!しっかりしろ!と、正直残念に思ったわけです。

どうせ4人時代のスマ曲やるんだったら主旋律パート「佐藤植村」裏コーラスパート「田村宮本」で「女ばかりの日曜日」くらいの冒険してくれよと、まあ単純にこれは好きなだけなんですけどね。

そんな暗澹たる気持ちでいまいち乗り切れずにいると、続いて聞き覚えのある管楽器のマヌケな音色が会場に響き渡ります。

04.五月雨美女がさ乱れる/譜久村・小田・徳永・須藤・萩原

 いなたいファズギターが疾走するダサかっこ良いイントロに乗って飛び出してきたメンバーの中でも、ひときわ小柄ながら誰よりも激しく躍動する「小田さくら」の衝撃、そういや小田ちゃんもまだ「夢見る15歳」だったことに気づいた時には、もう完全に小田ちゃんロックオン状態です。

五月雨美女がさ乱れる」のイントロのフリあるじゃないですか、あそこ小田ちゃんだけ異様に腰の落としが深いわけですから、どうしたって目が行くんですねこれは。なんというかフリが完全に入ってるというか、まるで以前から何度も披露してきたかのような自然な身のこなしで、なんともパフォーマンスが堂に入ってる。そのうえで水を得た魚のごとくステージを楽しんでいる余裕すら見受けられる。もう「何なのこの子!」とデラックス気分で見入っちゃった。

で、よくよく考えてみれば小田ちゃん以外のメンバーの記憶がほとんどない、譜久村聖さんあたりさぞやダイナミックなダンスで魅了しただろうに、実にもったいないことしたんじゃないのか?、機会を損失してしまったんじゃないのか?、普通ふくちゃん見るだろうここは、なんつってもアレがコレして*1もう、さ乱れちゃってるわけですよ奥さん!!、なんてことを今さら悔やんでも後の祭りです、小田ちゃんに釘付けにされたのは紛れも無い事実なのですから。

落ちサビの佳林パート「期待を裏切るわよいい意味で」で嬌声とともにお世辞にも長いとはいえない足を振り上げたところで体にズドンと電流が走りましたもん、失礼な話ですが全く期待していなかった「小田ちゃん」に見事に裏切られたわけです、いい意味で。

 リリウム少女純潔歌劇において小田ちゃん演じるところの「シルベチカ」という少女は人々の記憶から意図的に消された、言わば忘れられた存在として逆に存在感を発揮するような役柄で、小田ちゃん曰く出番は少ないのに「シルベチカ」という名前が劇中のセリフに出てきた回数では一番多かったらしく、ラジオかなんかで自慢気に話していたのを聞いたような気がします。

で、この「リリウム」の劇中歌のサントラ盤を擦り切れるほど聴いている昨今ですが、小田さくらこと小田ベチカのソロ曲「Forget-me-not ~私を忘れないで~」に続いて始まる2曲目「リリウム」のテーマ曲的存在である全員曲「Eli, Eli, Lema Sabachthani?」という曲がまたスゴく良いんですね。

「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」というイエス・キリスト最後の言葉をタイトルに冠したこの楽曲、あまりに良すぎて思わず「サバクタニ・エリ」とか「砂漠谷絵里」とかでググってみたら、「砂漠谷エリ」「砂漠谷レマ」の姉妹が活躍するという「さくらファミリア!」なる日本のアニメ作品があることを発見し、何だかわかんないけど「日本のアニメ業界」恐るべしと妙に関心したというのはこの際どうでもいい話です。

ただこの「Eli, Eli, Lema Sabachthani?」を含むリリウムサントラ盤、稽古が本格的に始まる前に急ごしらえでレコーディングされたという大人の事情もあり、池袋サンシャイン劇場に足繁く通ったハードリピーター諸氏からの評判は必ずしも良いわけではなく、そりゃあ舞台本番が始まって練度を高めて成長していった劇中歌の出来には遠く及ばないというのも致し方ない話で、森ノ宮で一回こっきり観たようなうっすい者からすれば、いやいやコレで十分じゃんという感じでした。

しかし大きな声じゃ言えませんが「お土産」的なやつをネットで拾ったりなんかしまして、4公演ほど追加で観劇ならぬ聴劇を重ねたんですね、そしたらもう気分は完全にハードリピーターですからね、そうなると「サントラ盤」と比べてやはり劇中歌の迫力が圧倒的なんですよ、特に「Eli, Eli, Lema Sabachthani?」が恐ろしく違う。

何が違うかってハモり方が全然違う。ここの部分。

だからその手で抱きしめていて
愛を誓う血の口づけを...

 この曲の歌割りを最初耳で判別していて、まあそれなりに「ハロヲタ」やってると声の判別はある程度つくわけですよ、よほど「相川茉穂」とか「竹村美羽」とかじゃなければ。

この曲にしても冒頭の

渇いた心にさえ咲く孤独の花よ

 もう出だしの入りで鞘師だと分かる「あの声」造作も無いことですね鞘師に間違いない

その花を摘み取ると謂うのならば

低い声が良く出てますが特徴的な声、あやちょ(和田彩花ちゃん)ですねこれは

愛してくれますか?
死が別つその日まで
そうあなたの胸に刻むは純潔

 ここハモってんですよ・・・一人はふくちゃんですね、となるともう一人は「タケちゃん」竹内かな?自信がないので調べてみると福田花音でした。役柄的にも対になってるし、そりゃそうか。もうこの段階で「福田と竹内」の声が判別出来てないという怪しいことになってきます。

北十字星を夢想せば

 ここはユニゾンですから置いといて

この胸に永劫の虚空の火だけが堕ちて

 あれ?こんな声の人いたっけ、低い声出してるけど鞘師でもあやちょでもないし、勝田か?ひょっとして加賀ちゃん!!いやそんな大抜擢さすがにないか。何回リピートしても分からないんで、仕方なくググってみたら・・・小田ちゃんか!!小田ちゃんなのかこれ!!

そうです、「わたしを忘れないで・・・」という事ですね。中西香菜演じるキャメリアが「シルベチカ」の存在を思い出した時の、あのシーン同様「おおシルベチカ!!」と愕然としました。

小田ちゃんの歌は単独で聴くといかにも小田ちゃんの声なんですが、曲によって様々な色合いを見せる、ある種「憑依型」といっていい歌い手で、何を歌っても色濃く個性が滲み出る「久住小春タイプ」とは真逆の存在といえます。

我々のような「耳のたいして良くない」リスナーからすれば見失いかねない、簡単にマークを外されかねない、いったんディフェンダーの視野から消えるプルアウェイの動きですね、そこから裏を取って一気にゴール前のスペースに飛び込んでくる、鮮烈な印象とともに放たれた歌声が我々の胸に突き刺さる、心のゴールネットを揺らすわけです。

いきなりのサッカー例えな上に、ポエムが酷くてよく分からない事になっていますが、最新のつんく評では「変幻自在なところが良いところ。」という褒め方をされた小田ちゃん。かつてこんな褒め方をされたのはバビル2世に出てきた「ロデム」くらいのもんでしょう、最近めっきり女豹感が出てきたのも頷ける話です。

失うその贄は愉楽なる刻よ

 対になるパートがあの「マリーゴールド」こと田村芽実

そして小田、田村という「ばくわら世代」の実力者二人による火花散るハモりパートが

だからその手で抱きしめていて
愛を誓う血の口づけを...

この血沸き肉踊るような、たがいの胸ぐらをつかみ合うような掛け合いから一気にサビに雪崩れ込む感じが実に素晴らしいわけですが、いかんせんサントラ盤だと迫力不足というかどうも物足りない。そんな事を思いながら平凡な日常を過ごしていると、今月末に発売される待望の「リリウム少女純潔歌劇」DVDにはサントラ盤未収録楽曲を含む「完全版CD」が付くという情報とともに、末満さんによるこのツイート。

かれこれ結構前のツイートですが、もうこれは期待せざるを得ない。サイフの紐をゆるめざるを得ない。

で、あちらこちらに話は飛びましたが、冒頭から続いたハロコンの件。

シャッフル回ということで密かにこの「Eli, Eli, Lema Sabachthani?」をやるんじゃないかと淡い期待を胸に秘めておったわけです。なんといっても「リリウムオールスターズ」が再び集結する機会なんてそうそうない事ですから、ハロコンでやらなきゃ何時やるのって話ですよ。こりゃ「リリウム」未見の人たちも度肝抜かれよるでと。

でも、そうはならなかった!!

アップフロントの幹部連中からすれば「SATOYAMA」はありで「リリウム」は無しという判断なのでしょう。しかしこんな出演者全員集まる機会なんてそうそうないのに何故やらんのだ、アンドリウ的にマズイのか?とか余計なことまで考える始末。

モーニング娘。’14」がいて、「スマイレージ」がいて、そうそうマーガレット親衛隊役の3人、「ハロプロ研修生」の加賀楓佐々木莉佳子田辺奈菜美・・・あれ田辺、あっ田辺!!

OH!!ジャスミーーーーーン!!!

以上です。*2

*1:アレ=女性ホルモン、コレ=爆発

*2:ハロコンの全国帯同選抜メンバーに選ばれなかった田辺奈菜美が大阪公演には参加していなかった事に気づくという、頼りなくも分かりづらいヲチです。