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唸るサックスの衝撃!juice=juiceのいきなりダイヤモンド感

3位 私が言う前に抱きしめなきゃね juice=juice    2.0pt

そして3位は、私が言う前に抱きしめなきゃね。juice=juiceの記念すべきインディーズデビュー曲です。

この曲が初披露された日、ちょっと野暮用がありまして静岡方面に行っておりました。何とも暖かいポカポカ陽気だった静岡を後にし、横浜とは逆方向に乗り込んだ新幹線自由席車内。うなぎパイを噛りつつ夢見心地で帰路につき、降り立った京都駅新幹線ホームのまー寒いこと寒いこと。既に日も暮れ、おまけに粉雪舞い散ってるし。

一気に現実に引き戻された訳です。

その日、初披露された「私が言う前に抱きしめなきゃね」も同様のインパクトを持つ楽曲でした。

静岡から横浜へのルートを進んだカリン党ソロ派のみなさんにとっても、その夜ネットパトロールにより音源的なあれを拾い聴きした僕にとっても。

自身がナレーションを務めていた番組「コピンクス」からの卒業を記念し、関係スタッフによる熱意のもと実現に至った静岡駿府公園でのソロステージを置き土産に、宮本佳林はソロではなくjuice=juiceとして新たなキャリアをスタートさせるという現実に引き戻され、大いに受け入れる事になる訳です。

スマイレージ2期メンバーオーデション以降、何度も繰り返された「カリンサプライズ」あるであるで詐欺。落選芸と揶揄されながらも宮本佳林の去就をめぐってはヲタもアンチも巻き込んで喧々諤々ありました。

まあ、そこらへんは事務所サイドも当然把握していたであろうし、あるいはヲタよりも熱く宮本佳林をどのような形でデビューさせるかについての議論を重ね、ヲタがしびれを切らすギリギリまで慎重に事を進めてきたんじゃないかと、今となっては思われます。

どの時点でユニットによるデビューの方向で固まり、ユニットメンバーの選考が行われたかは永遠の謎ですが、発表された「ハロプロ研修生内新ユニット」の宮本佳林以外のメンツについて正直いって地味な印象があったことは否めません。

田辺、浜浦、室田ら他の人気研修生との、まあかつてのスマイレージのような人気選抜によるアイドルらしい新ユニットを待望していた層からすれば宮崎、金澤は大人すぎるしあまりよく知らない、高木、大塚は歌ダンスに定評があるものの人気メンバーとはいいがたい地味なスキルメン、ルックス的に大阪の研修生だった植村くらいしか期待出来ねーなと。まあ何というか「思てたんと違う」感。

 事務所とつんくボーイが送り出したハロプロ最新鋭ユニットjuice=juiceの楽曲「私が言う前に抱きしめなきゃね」は、そんな外野の凡庸な発想に対し明確にCOOL HELLO!を突きつける鮮烈なものでした。吹き荒れるサックスのリフレインと性急なビート、ペポペポペポペポとにかく耳に残る印象的なフレーズが癖になる。残念ながらメジャーデビューを前に脱退した大塚愛菜のヌッタリした歌声による「本物の覚悟が今日も星となる」からのツッカラカラズッチャン。ここ最高です。

昨今のアイドル戦国時代的といいますか、下手な子たちが一生懸命がんばってる姿こそがアイドルの魅力だみたいな言説に冷水を浴びせるような痛快さ。ハロヲタとして溜飲を下げる思いでした。

才能ある子たちが一生懸命努力しスキルを磨いた結果。いきなりダイヤモンドだったと。

新人グループなのにデビュー戦からいきなり踊れる歌える、古い話ですがタイガーマスクのデビュー戦、蔵前国技館のダイナマイト・キッド戦のパターンですよこれ。初代タイガーこと佐山聡氏もタイガーマスクとしてのデビュー戦までに長年下積みを経験してきた実力者。ハロプロ研修生として長年下積みを経験した宮本、高木、大塚がスキル面で引っ張り、宮崎、金澤、植村がついていくという構図。各メンバーソロフレーズがありますが、やっぱ声質を重要視してるハロプロらしい人選に納得。

特に研修生入りからわずか3ヶ月でユニットに選考された金澤朋子の発見。このパーツが揃ったことにより単なる宮本佳林のユニットではなくjuice=juiceという歌えて踊れるCOOL HELLO!元年の申し子のようなユニットの誕生に至ったと。

唸るサックスで始まる性急なビートの曲で思い出すのが、James Chance & The Contortions - Dish It Out 

なぜかこの曲を初めて聞いた時の衝撃とダブる。別に似ちゃいないんですけどね、やっぱり変かっこいい曲です。

この曲が出た3月時点で今年の楽曲大賞はこれで決まりと思ったもんでしたが、決めつけちゃってたら見事蹴られちゃったという、弱い閉めで失礼します。


Juice=Juice 『私が言う前に抱きしめなきゃね』 (MV) - YouTube